コンテンツにスキップ

すがしま (掃海艇)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
すがしま
 
 
基本情報
建造所 日本鋼管鶴見製作所
運用者  海上自衛隊
艦種 掃海艇(中型掃海艇)
級名 すがしま型
建造費 146億円
艦歴
発注 1995年
起工 1996年5月6日
進水 1997年8月25日
就役 1999年3月16日
除籍 2023年3月15日
要目
排水量 基準 510トン
満載 590トン
長さ 54.0m
9.4m
深さ 4.2m
吃水 3.0m
機関 CODOE方式
主機 三菱6NM-TA(B)Iディーゼル × 2基
電動機 × 2基
出力 1,800PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
速力 最大速 14ノット
乗員 45人
兵装 JM61-M 20mm多銃身機銃 × 1門
搭載艇 4.9m型複合作業艇 × 1隻
ジェミニ・ディンギー処分艇 × 1隻
C4ISTAR NAUTIS-M 情報処理装置
レーダー OPS-39-Y 対水上捜索用
ソナー TYPE-2093 可変深度式
その他 PAP-104 Mk.5機雷処分具 × 2機
53式普通掃海具(O型)改6
テンプレートを表示

すがしまローマ字JS Sugashima, MSC-681)は、海上自衛隊掃海艇すがしま型掃海艇の1番艇。艇名は菅島に由来する。

艦歴

[編集]

「すがしま」は、平成7年度計画掃海艇381号艇として、日本鋼管鶴見製作所で1996年5月6日に起工され、1997年8月25日に進水、1999年3月16日に就役し、第2掃海隊群第2掃海隊(横須賀)に編入された。

2000年3月13日、掃海部隊の改編により、掃海隊群第3掃海隊(横須賀)に編入。

2004年3月24日、第3掃海隊が廃止となり、横須賀地方隊第41掃海隊に編入。

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による東日本大震災に対し、災害派遣のため横須賀から緊急出港する。

2012年3月21日舞鶴地方隊第44掃海隊に編成替え。

2014年6月20日から6月29日硫黄島周辺海域で平成26年度実機雷処分訓練に参加。

2016年6月17日から6月23日、硫黄島周辺海域で平成28年度実機雷処分訓練に参加。

2017年2月1日から2月10日伊勢湾で平成28年度機雷戦訓練に参加。

2019年10月9日午前9時45分頃、京都府経ケ岬沖を航行中、右煙突付近から出火しているのを乗員が発見し、約20分後に消し止めた[1]

2021年、低視認性塗装(ロービジビリティー Low-visibility 略してロービジとも)へ塗装変更。その内容としては、煙突頂部の汚れを目立たなくするための黒帯の廃止、艦番号及び艦名の灰色化かつ無影化、艦橋上の対空表示(航空機に対し艦番号下2桁を表示するための塗装)の消去[2]

2022年5月24日16時頃、海上自衛隊は対馬の北東120kmの海域において、同海域を南西進する中国海軍ジャンカイⅡ級フリゲート1隻を、また、同日19時頃、隠岐島の北西約90kmの海域において、同海域を南西進する中国海軍ジャンカイⅡ級フリゲート1隻を確認した。その後、これらの艦艇が対馬海峡を南西進し、東シナ海へ向けて航行したことを確認するまでの間、掃海艇「うくしま」及び第4航空群所属P-1哨戒機と共同し、情報収集・警戒監視を行った。なお、これらの艦艇は、5月22日及び23日に福江島西方海域及び対馬南西海域でミサイル艇おおたか」と掃海艇「うくしま」、第4航空群所属P-1哨戒機、第5航空群所属P-3C哨戒機により確認され、その後、対馬海峡を北東進した艦艇と同一であった[3]

同年9月26日、航空自衛隊との救難訓練を実施した。空自からは救難教育隊所属の救難捜索機U-125A及び救難救助機UH-60Jが参加して、海・空自間の連携強化を図った[4]

2023年3月15日、除籍。就役期間中、地球約11周分を航海した[5]

画像

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 舞鶴海自艦艇、また火災発生 「すがしま」航行中 / 京都”. 毎日新聞 (2019年10月10日). 2019年10月26日閲覧。
  2. ^ イカロス出版 2021.
  3. ^ 中国海軍艦艇の動向について 統合幕僚監部(令和4年5月25日) (PDF)
  4. ^ 舞鶴地方総監部【公式】 [@JMSDF_mrh] (2022年10月16日). "第44掃海隊(すがしま)は、令和4年9月26日(月)に航空自衛隊との救難訓練を実施しました。". X(旧Twitter)より2022年10月16日閲覧
  5. ^ 舞鶴地方総監部【公式】 [@JMSDF_mrh] (2023年3月15日). "掃海艇「すがしま」は3月15日、舞鶴にて除籍の日を迎えました". X(旧Twitter)より2023年3月15日閲覧

参考文献

[編集]
  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 海上自衛隊木造掃海艇建造史』(海人社、2010年)
  • 『JShips2021年10月号』イカロス出版〈隔月刊JShips〉、2021年10月、14-17頁。JAN 4910151671010 

関連項目

[編集]