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タカナ語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タカナ語
話される国 ボリビアの旗 ボリビア
話者数 1820人(Adelaar 2004)[1]
言語系統
タカナ語族英語版
言語コード
ISO 639-3 tna
消滅危険度評価
Definitely endangered (Moseley 2010)
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タカナ語(タカナご、Tacana、Takana)とは、ボリビアで話されている言語の一つである。

系統

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Kaufman (1994) はタカナ語をアラオナ語レイェサノ語英語版と共にタカナ語族タカナ語群に分類している。Hammarström (2016) はレイェサノ語と共に Pano-Tacanan の Tacanan、Takanik-Chamik、Takanik という位置づけとしているが、いずれの資料においてもレイェサノ語、アラオナ語、トロモナ語英語版(Toromona)、エセエハ語(Ese Ejja)、カビネーニャ語英語版と近い関係にあるという点は共通している。

音論

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分節音素

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Ottaviano & Ottaviano (1967:139) によると、音素として p、t、k、b、d、、d'、s、š、c、č、m、n、w、y、h、ˀ、i、e、a、u が存在する。

一方、Key (1968) は以下のような表を挙げている。

タカナ語の子音の一覧
p t k
kw
b d [dž]
r ď̵
s š
c č
m n
w y
h
ʔ
タカナ語の母音の一覧
i o [u]
e [ɛ] a [ə]

voiced flat fricative である。

超分節音素

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Key (1968) によると、接辞が付加される場合や2種類の単語を除き、ストレスが最後から二番目の音節に置かれる。

木村(1988)は、タカナ語はアラオナ語と同様に話の速度が遅く、ストレスは多用せず、またピッチの切り替えも早くないために「流れるように穏やかな印象を与える」との評を下している。

文法

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形態論

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Dryer (2013a) は Ottaviano & Ottaviano (1967:passim) 等を典拠として、語形変化に関して接頭辞接尾辞がかかわる割合は、接尾辞のほうが遥かに大きい傾向にあるものとしている。

統語論

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語順

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Dryer (2013b) は Ottaviano & Ottaviano (1980) から、について優勢な語順は特に存在しないと読み取っている。

Dryer (2013c) は Ottaviano & Ottaviano (1967:175–177) から、「所有者-被所有者」の語順を読み取っている。

例:

  • kiema-kuara
グロス: 1sg.poss-母
訳: 「私の母」
  • tuace sa-uči
グロス: 3pl poss-犬
訳: 「彼らの犬」

脚注

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  1. ^ Lewis et al. (2015).

参考文献

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関連文献

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  • Adelaar, W. F. H. (2004). "Linguistic diversity in the Andean countries (Argentina, Bolivia, Chile, Ecuador, Peru) and Paraguay." In M. J. Valdés & D. Kadir (eds.), Literary cultures of Latin America: A comparative history, Vol. 1, pp. 96–103. New York: Oxford University Press.
  • Ottaviano, Ida de (1980). Textos tacana. Riberalta, Bolivia: Instituto Lingüístico de Verano.