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ヘンリーズ バーガー 代官山 (HENRY'S BURGER Daikanyama)

市ヶ谷の人気店「炭火焼肉なかはら」が手掛けるハンバーガー専門店「ヘンリーズ バーガー 代官山 (HENRY'S BURGER Daikanyama)」。一頭買いした和牛の焼肉には適さない部位をミンチにしてパティにしているようで、どう考えたって美味しいバーガーです。ちなみに「ヘンリー」とは、オーナーであるムッシュ中原健太郎がアメリカで暮らしていた際の英語名だそうです。
店内は狭小で、イートインするスペースはあるにはあるのですが席数が限られており、テイクアウト前提で訪れたほうが良いでしょう。なに、近くには目黒川があり、川べりのベンチに座って食べれば全て解決です。ちなみに自由が丘店はもう少し席数があるようです。
私は運よくベンチが空いていたのでサっと腰かけてアツアツのままでパっと食べることに。ハンバーガーは一種のみで、肉の枚数とチーズの有無を選ぶ程度です。ドリンクとポテトはコンボで600円近くを要し、やや割高に感じました。
飲み物はラテを選択。先ほど「やや割高」と記しましたが、スタバのトールサイズを注文することを考えれば、こんなものと言えばこんなものかもしれません。
主役のハンバーガー。これはもう、ハンバーガーというよりも肉ですね。ツナギなしの黒毛和牛100%。粗挽きであるためか、肉そのものの旨さがダイレクトに伝わって来ます。新鮮なレタスに厚切りのトマトとモスバーガーの上位互換のような味わい(褒め言葉です)。肉の枚数はダブルにしたのですが、不思議と口当たりは軽いので、トリプルやクアッドにすれば良かったなあと少し後悔。
他方、ポテトはとても普通ですね。ハンバーガーが美味しいだけに、やっぱりドリンクとセットで600円近い追加料金を要するのであれば、代わりに肉を1枚追加したほうが当店の美点を楽しむことができるでしょう。
いずれにせよ、このレベルのハンバーガーが「マンチズ バーガー シャック」のような行列が無く(それはテイクアウト前提の功罪でもあるのだけれど)、2千円以内で楽しめるのは嬉しい。目黒川沿いのお散歩や花見のお供に是非どうぞ。

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GRILL BURGER CLUB SASA (グリルバーガークラブ ササ)/代官山

世界一のオシャレタウン、代官山。この日は駅の小さいほうの改札を出てすぐの場所にある「GRILL BURGER CLUB SASA (グリルバーガークラブ ササ)」にお邪魔しました。食べログ百名店の常連店で、軒先に記帳台も置かれており、場面で待つかもしれません。
店内は思いのほか広く、アメリカンな空間です(ボキャ貧)。カウンターが5-6席にテーブル席はたくさんあって、この全てのシートを満席にするとは舌を巻く。従業員のみんなたちは若く元気で楽しそう。私が大学生であればバイトしたいくらいです。
私は数量限定の「グリルマッシュルームバーガー」を注文。サイズはS/M/Lから選ぶことができ、私はパティが200グラムのLサイズを。ちなみに平日ランチタイムはドリンクが無料で付いてくるのでお得です。
バンズが印象的ですね。「全粉粒入り天然酵母バンズ」とのことで、モチモチとした食感で全粒粉が香ばしい。また外皮を思いきりガリっと焼いているためか、バーガーを食べ進めて行っても肉汁でヘタれて来ることもありません。
パティは和牛100%だそうで、やや粗目に挽かれており食べ応えがあります。ソースは玉ねぎの甘味が支配的で、パティに勝るとも劣らない存在感があります。

肝腎の「グリルマッシュルーム」部分ですが、ココについてはあまり印象に残りませんでした。色んなキノコを用いず五反田「フランクリン・アベニュー 」のようにマッシュルーム単一品種に絞っても良いかもしれません。
ところでポテトは超普通ですね。決して不味くはありませんが記憶にも残らない。ハンバーガーそのもののクオリティが高いため悪目立ちしていました。
お会計は2,230円と値が張りますが、200グラムも和牛を食べていることを考えれば悪くないディールです。バンズとパティが美味しいオーソドックスなハンバーガーなので、様々なフレーバーの企画モノから入るのではなく、まずは王道のハンバーガーやチーズバーガーを注文すると良いでしょう。

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L'eclaireur(レクレルール)/代官山

白金高輪で人気のパティスリー兼フレンチレストラン「Libre(リーブル)」が代官山に移転オープン。2021年秋に開業と新しいお店なのですが、半年足らずでフーディーたちの間ではボチボチ話題となり始めています。ちなみに「Libre(リーブル)」は現在ラーメン屋として業態変更して営業中とのことです。えらい違いやな。
前面真っ白で手術室のような店内。BGMは無く、代わりに奥に鎮座する薪焼き窯からパチパチと炎の爆ぜる音が広がります。

田熊一衛シェフは代官山「レザンファン ギャテ (Les enfants gates)」を経てフランスへと渡り、有名店で研鑽を積み帰国。2018年に先述の「Libre(リーブル)」で腕をふるい現在に至ります。
ワインリストを眺めると、哲学を感じないラインナップかつ外資系ホテルのように割高で(テタンジェの普通のが税サ込で2万円弱)これはない。他方、ワインペアリングは6杯で9,900円+サ10%だったので、まあこんなもんなもんかとお願いすると、最初の泡は別料金で1杯2,200円+サ10%と不意打ち感がありました。
気を取り直してアミューズ。マンゴー風味の皮にレモンのタレが詰まっており爽やかな味覚です。
続いて手前は白子とホワイトアスパラのタルト。アスパラの甘味と白子の独特の味覚が良く合います。奥は「米麹の発酵白カビ ライストルティーヤ キャヴィアとコーヒーのKombucha」とのことですが、何やら固くて不味かった。
青魚を43℃で火入れし、アスパラとたっぷりのチーズと共に頂きます。コッテリとした脂の風味を活かした味わいです。
「オニオンスープ レクレルールスタイル」が絶品。これがタマネギかというほどコクと甘味に満ちたスープにタコの歯ごたえで遊んできます。付け合わせ(?)のホタテも優しい味わいで、本日一番のお皿でした。
「車海老のミ・キュイ ミルフィーユ仕立て」。私の大好物のエビなのですが、これはあんまりピンと来なかったなあ。ミ・キュイというには火が通り過ぎていて、ラスベガスあたりのビュッフェに並ぶシュリンプカクテルのような味覚でした。
温泉卵に発酵バターにコーヒー風味という曲芸。悪くはないのですが、まあ、卵だよねという味わいです。
事件発生。私は「WINE PAIRINGS 6 GLASSES(Entrée 2 / Poisson / Viande 1 glass : 80cc)」をお願いしたはずなのですが、あろうことか酒屋で4~500円で売られているビールが出て来ました。しかもご丁寧に80ccほどのひと口サイズです。これはない。V6のコンサートに行ったら岡田くんの代わりに小島よしおが出てきたようなものです。いや、ビールや小島よしおの是非を論じているわけではなく、話が違うじゃないかという話です。
パンもフランス帰りの料理人とは思えないほど粗雑な味わいで意気阻喪。それでも砂時計の砂は落ち続けている。
お魚料理はサワラ。白いソースで色々工夫してたっぽいですが、このあたり完全に心が閉じていて、あまり記憶がありません。パンとビールには人を狂わせる何かがあるのだ。
メインは豚肉。冒頭の薪火で丁寧に焼かれたものですが、行列のできるトンカツ屋のトンカツのほうが美味しい気がする。他方、ミョウガとオレガノを用いたソースには流石のセンスを感じました。
デザートは洋ナシにキイチゴとバラのムース。美味しいのですが、「Libre(リーブル)」時代の手の込んだスイーツからは随分と省力化を図ったなというのが素直な感想です。
以上でひとりあたり3万円弱。うーん、料理そのものは悪くないのですが、ワイン(とビール)の値付けが高すぎるのか、随分と高くついたなという印象です。

「Libre(リーブル)」は小さなお店ながら記憶に残る食後感であり、過去記事を読み返すと「白金高輪に新星現る。何とも鮮やかなお店でした。前衛的な料理ながらその全てがきちんと美味しいのが好感が持てますね。加えてこれだけのややこしい料理をかなりのスピード感をもって出し切る段取りの良さには舌を巻く」とベタ褒めだっただけに誠に口惜しい。

こういうことが起こりうるのが、そう、東京のレストランという世界なのだ。

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abysse(アビス)/代官山

もともとは青山「フロリレージュ」の跡地に、魚介専門のフランス料理店として開業し話題となっていたのですが、いつの間にやら代官山に移転していました。代官山駅と恵比寿駅の間、やや代官山寄りといった立地です。
おおー、店名(深海)を彷彿とさせるシックな内装にオープンキッチンが格好いい。格好いいのは良いのですが、こんなに厨房の照度が低くて手元が狂わんのかな、というほどルーメン暗めです。ここはひとつインテリアコードに合わせてブラックな服装で訪れましょう。
目黒浩太郎シェフは都内のレストランを経て渡仏。帰国後は「カンテサンス」を経て2015年に当店を開業。ミシュラン1ツ星。
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ハーブティーで〆てごちそうさまでした。割にしっかり飲んだので、お会計はひとりあたり3.5万円。通常コースにペアリングを付けて楽しめば3万円程に着地するはずであり、立地やサービス、独創性、食材の質の高さを考えれば妥当な支払金額です。

一方で、肉は出ずデザートも貧弱ということを考えると、保守的なフランス料理ラヴァーにとっては物足りなく感じるかもしれません。加えて、ひと通りフランス料理を食べているゲストにとっては面白いかもしれませんが、あまりフランス料理に慣れていない方が「今夜はフレンチだ!」と意気込んで臨むと肩透かしを食うでしょう。

玄人好み。グルメ仲間と共にどうぞ。

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